根管治療は保険と自費どっちがいいの?
【根管治療の目的】
根管治療は歯科治療の中でも特に難易度の高い治療です。
歯の根にある根管内を清掃、洗浄して薬剤を詰める治療法で歯の神経が細菌に感染したり、歯髄炎になった場合に行われます。
根管治療の目的は症状を改善して歯を残す事です。
■1. 治療の範囲と内容
保険適用
費用が非常に安く保険が使えます!
成功率は全国的に低く処置にかかる時間や回数が多くかかります。5〜10回程度(成功率は約30〜50%)
費用が安い事には理由があります
保険診療で行う根管治療は、基本的に必要最低限の治療が対象です。
使用する材料や治療方法に制限があり保険適用の場合、使用する材料や器具は、保険のルールに従った物のみが使用できます。
そのためかなり限界があります。
健康保険法のルールは厳しく、わずかにでもルールから外れる場合は保険適用にはなりません。
自費適用
精密な処置が可能で成功率が高い!(約90%〜)
一度に時間をかけて集中して治療を行うので回数は少なく済むことが多いです。早ければ2〜3回
自費治療の場合、使用する材料や治療方法に制限がありません。
自費の根管治療の際に使用する高価なニッケルチタンファイルやMTAセメントなどを使うことが出来るため治療の成功率が飛躍的に向上して歯を残せる可能性が高まります。
そのため、それらを理解している歯科医自身が根管治療を受ける場合は自費を希望することが多いです。
■2. 費用
人の歯の価値に値段を付けるとしたら1本いくらくらいになるのでしょうか?
答えは
歯科業界では1本約104万円と言われています。
その歯が上下で28本生えており、お口の中全体として約3000万円程の価値があると言われています。
保険適用:
保険が適用されるため非常に安価(1〜3割の負担)
日本では3000〜5000円程
ちなみにアメリカの根管治療の費用は
約100000〜300000円
マレーシアやフィリピンで60000円程です
日本の根管治療の費用は物価と比較しても各国に比べて非常に安価な設定になっています。
自費治療:
自費治療は自己負担となるため、費用がやや高額になります。
保険診療では赤字になるため使用できない
MTAセメントやバイオセラミック素材、高性能ニッケルチタンファイル、エンドモーター、超音波洗浄機械、CT分析、長時間の治療時間の確保などを惜しみなく使用します
初回の根管治療
前歯 35000円
小臼歯 45000円
大臼歯 55000円
再根管治療
前歯 42000円
小臼歯 54000円
大臼歯 66000円
医療費控除などの制度を活用できれば一部税金が還付されますので確定申告の際に使用されることをオススメしております
■結論
保険の根管治療は、基本的に通常の保険で定められた治療が提供され費用を抑えられますが治療方法や材料に制限があります。
一方で自費治療は高品質な材料や精密な技術を選択でき、治療結果や耐久性が優れていますがその分費用が高額になります。
どちらを選ぶかは、患者様の希望に応じて決まります。
自費診療に使用される材料や機械、治療方法については下記にてご紹介致しますので、是非ご覧下さい。
【自費の精密根管治療について】
■拡大鏡
カールツァイス(Carl Zeiss) ドイツ製
トップエンドモデル
EyeMag PROを使用
(マイクロスコープ並みの高倍率、高精度)
カールツァイスのレンズは凄まじい程にこだわり抜かれた光学性能を持っており
カールツァイスは170年の歴史を持つ世界でもトップクラスの光学機器メーカーです。
(カメラのレンズも特に有名で、こちらは空気感や情感すらも描写する程と言われています)
この拡大鏡に関しては普通のマイクロスコープ並に良く見えると思います。
歯の根の先端まで見える程です
■強力な表面麻酔、電動麻酔機を使用
■最新式のCTを使用
三次元的に歯の中の構造を分析する事が可能です。
歯の内部構造、特に大臼歯は複雑な構造をしており三次元的に観察することでより高精度な診断と治療を行うことが出来ます。
■大光量の無影灯、オペ室を完備
■ラバーダムorミニズーアルファ
唾液や薬液が入らないように歯の周りにゴム製のカバーをかけるか、ラバーダムと同等の防湿を行える機械を装着致します。
■ニッケルチタンファイル
現在、世界最高峰、最新式のニッケルチタンファイルを使用します。
ProTaper Ultimate(プロテーパーアルティメット)
XPエンドライズシェーパー
■トライオートzx2+
根管治療専用モーターを使用し、高精度な根管治療を行える最新式の機械を使用します。
■プレシジョンUltraX
根管治療専用の超音波洗浄装置を使用します
根管治療は洗浄力が治療成績に直結致します。
■MTAセメント、バイオセラミックシーラー
保険診療では使えないMTAセメントやバイオセラミック材料を使用して最終的な根管充填を行います。
これらは非常に生体親和性が高く現在、最も優れた材料です。
根管治療でお悩みの方、当院では精密な根管治療もご提供しておりますので是非一度ご相談ください。